よくわかる膝の痛みQ&A
Q 膝に水がたまりやすく、整形外科で抜いてもらっています。一度抜くと、くせになってまた、たまりやすくなるのでしょうか。
A 抜くからたまるのではなく、たまるから抜くのです
「膝に水がたまる」のは、関節に炎症が起きて、関節液(かんせつえき)の分泌が増えているからです。そのままにしていると関節を包む関節包(かんせつほう)がふくれあがり、膝が曲げられなくなります。そのため水を抜く必要があります。水を抜くこと自体は悪いことではないので、痛みや不便をなくすために水を抜くほうがいいでしょう。ただ、炎症が続くと何度も水を抜くことになります。薬やサポーターの使用、少しよくなってからは筋力トレーニングやストレッチなどで膝を守り、炎症の治療や予防に努めます。水を抜いた後1日は、感染を防ぐために入浴や水泳、汗をかくスポーツは避けるようにしましょう
Q ラグビーをしていて、よく転倒するので、膝の骨の骨折や靱帯(じんたい)損傷が気になります。どんな症状が出るのでしょうか?
A 膝を動かせなくなり、腫れてきます
膝をぶつけると、膝蓋骨(しつがいこつ)<膝のお皿>、大腿骨(だいたいこつ)や脛骨(けいこつ)の先端が折れることがあります。強く痛み、腫れて動かせません。血がたまり、血腫(けっしゅ)となっていることもあります。
靱帯(じんたい)損傷、は転倒や方向転換などの際にねんざをして起こることが多く、ピシッという音がすることもあります。とくに前十字靱帯(ぜんじゅうじじんたい)と内側側副靱帯(ないそくそくふくじんたい)が傷つきやすく、損傷すると骨折同様に、動かせなくなり、関節内に血腫ができることもあります。
半月板(はんげつばん)損傷は、靱帯損傷よりも痛みは軽めですが、水がたまって動かしにくくなり、ゴリゴリと音がしたりします。
このような症状になったら、まずは氷のうやアイスパックで膝を15~30分は冷やし続け、同時に膝の裏側に副木や傘のような固いものを当ててしばり、固定します。そしてすぐに診察を受けることが大切です。骨折や靱帯損傷は場合によっては手術が必要で、回復には時間がかかります。半月板損傷は軽ければ、安静のみでも治ります。いずれも医師の許可が出たところで、膝のストレッチや大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の筋力アップを行うようにしましょう。
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