肩・膝の痛み

肩の仕組み

腕のスムーズな動きを作り出す肩の関節

肩の痛みや肩こりに関係するのは、首と肩です。

首や肩は頭と腕の重さを支えると同時に、頭と腕がスムーズに動くような仕組みになっています。首には7つの頚椎(けいつい)があり、腰椎(ようつい)と同様、それぞれの頚椎の間には椎間板(ついかんばん)があり、クッションの役割をしています。また、頚椎の中には脊髄(せきずい)が通っています。頚椎の前方には肩に向かって鎖骨(さこつ)が張り出し、その先に肩関節があります。

狭い意味で呼ぶ「肩関節」は肩甲上腕(けんこうじょうわん)関節で、背中にある貝殻のような形をした肩甲骨(けんこうこつ)の浅いくぼみに、ほぼ球形の上腕骨(じょうわんこつ)の骨頭(こっとう)がはまっています。肩甲上腕関節はヒトの体で最も運動範囲が広い関節で、また体の真横ではなく、やや前のほうに付いているため、食べる、書くという作業がしやすい仕組みになっています。「肩関節」を広い意味で呼ぶときには、肩甲骨と鎖骨をつなぐ肩鎖(けんさ)関節、鎖骨と胸骨(きょうこつ)の間の胸鎖(きょうさ)関節なども含めます。

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関節だけでなく、首から肩、背中にかけて三角形についている僧帽筋(そうぼうきん)や僧帽筋の下で肩甲骨を動かす肩甲挙筋(けんこうきょきん)、棘下筋(きょくかきん)、菱形筋(りょうけいきん)など多くの筋肉と腱の働きが、肩や腕をなめらかに動かします。

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監修の先生